振り子の原理
振り子の原理(理論)というものがあります。
本来の振り子は、例えば右に揺れたら同じ幅だけ左にも揺れます。
常にその幅と速度は一定です。
この振り子の動きは、人間心理にも当てはまることができるため
このような原理が存在しています。
わかりやすく、ドラえもんに登場するキャラクターを挙げましょう。
ジャイアンは普段素行がよくないガキ大将として描かれていますが
そんな人物がたまーに優しいことをするとめちゃくちゃいいやつに見えます。
逆にしずかちゃんやできすぎ君のように普段いい奴が少し悪いことをすると
めちゃくちゃ悪いやつに見えるという心理。
これこそが振り子の原理です。
いつもは喧嘩っ早い不良少年が
雨の中子猫を拾うシーンを見ると、一気に好感度が上がる。
しかしこれ、普通にいい人がやってもそれほどいいやつに見えません。
普段とのギャップが大きい行いほど、それをした分同じだけ相手に与える印象も変わってくるというものになります。
それを振り子の、同じだけ左右に振られるという動きに例えているんですね。
さて、これ見方を変えると、コミュニケーションにも当てはめることができます。
話し手と聞き手に左右それぞれ分かれて
それも同じ分量だけ動くというものになります。
どういうことかというと
例えばあなたが旦那さんに対して
「いっつも家事手伝ってくれなくて私の負担も少しは考えてよ。本当思いやりに欠ける人ね」
と言い放ったとします。
旦那さんはもちろん反論しようと何か言おうとしますが、それに対して
「もう言い訳なんか聞きたくないわよ。とにかく私が普段どれだけ苦労してると思ってるの?くどくどくどくど……」
とさらに言ったとすると、果たして旦那さんは話を聞いて、行動しようと思えるでしょうか?
これはコミュニケーションにおける振り子の原理で
人は”自分の話を聞いた分しか、相手の話を聞かない”
というものになります。
上記の例では、奥さんが旦那さんの話をほとんど聞いていないので
旦那さんもそれとまったく同じだけしか聞かなくなってしまったのです。
話す方も同じで、これは実際私が遭遇した方だったんですが
あまりにご自身のことを語らず、話し手聞き手の割合が9:1くらいになってしまったので
何の実にもならず解散したことがありました。
基本的に人は自分のことを話していたい生き物です。
しかし人は自分の話を聞いてくれた分、相手の話を聞きたいと思います。
逆に聞いてくれないと、聞く気も起こらないのです。
一方的に話して会話が成立していない事例は山ほど見てきました。
是非、コミュニケーションをうまくしていきたいとお考えの方は
この振り子の原理を理解して、まずは聞き手に回ってみるのはいかがでしょうか。
先ほどの例でも「最近仕事忙しそうだよね、体の方は大丈夫?」
というような言い回しから始まれば
「いや実はさー」と旦那さんがここぞとばかりに話出すので
「大変だっただね。お互い支え合っていきたいから私に何でも話して。
でも私も一人で抱え込みたくないから、家事とか手伝ってくれると嬉しいな」
としめれば、お願いは通ったも同然です笑
仕事でも同じです。
部下の話をしっかり聞いてあげていますか?
下が全然思うように動いてくれないと思っているのは
実はご自身の聞き手の振り子が少ししか動いてないからかもしれません。
これは古今東西変わらない、普遍的な原理原則になります。
是非コミュニケーションで活かしてみてください。
ではまた〜( ´ ▽ ` )